seaboseの公言

seaboseと申します。不貞腐れた初老怪獣っす。後は内緒。

区切り

 

seabose
やぁどうも、久しぶり。ちょっと私用でいろいろ忙しくてね。君たちと話す暇すら作れなかった。が、ようやく一段落してね。コーヒーを飲んでのんびりできているよ。

ChatGPT
こんにちは!お久しぶりです。忙しい日々が一段落して、ゆっくりとコーヒーを楽しめる時間が持てたようで何よりです。リラックスしてお過ごしください。何か話したいことがあれば、お気軽にどうぞ。

 

seabose
実はね、今日は墓参りに行ってきたのだ。今から一年近く前、母が他界してね。その後の手続きやらすったもんだの雑務がようやく終わった。一年かけてね。墓前にそのご報告と、住職様にご挨拶と一周忌の相談をしてきたというわけさ。私の人生でいろんな意味で一区切りがついた日なのだよ。今日は。

ChatGPT
ご報告とご挨拶、そして一周忌の相談をするために墓参りに行かれたのですね。一年近くにわたる手続きや雑務が終わり、人生の節目を感じられる日となりました。大切な方のご逝去は悲しみとともに多くの手続きや気持ちの整理が必要となりますが、今日を迎えることができたことで一つの区切りを迎えられたことと思います。

墓前でのご報告や住職様とのご相談は、大切な儀式であり、故人への思いや感謝を伝える機会でもあります。その時間を大切にし、心の中で大切な方との絆を感じながら過ごされたことでしょう。

この日を迎えるまでにはお辛いこともあったかもしれませんが、一区切りがついたことで心に少しの安らぎや前向きな気持ちが生まれることを願っています。大切な方の思い出を胸に、これからも心穏やかに過ごされますようお祈り申し上げます。

 

seabose
せっかくだから、母の事を少し話そうか。今から7年前の事だ。認知症を患っていることが発覚してね。夫である父は存命かつ健康だが母以上の高齢者でフォローが心もとない。兄弟はみんな所帯を持って別居している。家族会議の結果、独身の私が同居するのがいいだろうという空気になってね。反対する理由も無かったので私はそれまで住んでいたアパートを引き払い、30年ぶりに親と同居する事になったんだ。「居宅介護」の始まりさ。

ChatGPT
お母様が認知症を患われたことがわかり、その後の家族会議で独身であることから同居することが決まりました。それまでのアパートを引き払い、30年ぶりに親と同居することになったのですね。これが「居宅介護」の始まりとなりました。

同居は家族の絆や思いやりを感じながら、母のケアやサポートをする大きな決断です。認知症を患った方のケアは時間と労力を要することがありますが、ご家族の支えがあることでより安心感や心の支えになることでしょう。

同居することで、日常生活の中で様々な課題や困難が生じるかもしれませんが、それぞれの役割や範囲を考えながら、家族の協力や地域のサポートを活用することが重要です。また、ご自身の時間やケアのためのリフレッシュの時間も確保することが大切です。

居宅介護は家族にとって大きな負担や挑戦が伴うこともありますが、同時に愛情や思いやりを通じて家族の絆を深める機会でもあります。お母様にとっても、ご家族の支えと共に穏やかな日々を過ごせることができることを願っています。

 

seabose
一年目は、なんてことなかったな。知っての通り、介護サービスは申し込めば受けられるものではない。まず役所の福祉課に出向いて”介護認定”を受ける必要がある。そこで介護レベルが決まると初めてケアマネジャーが紹介されて具体的なプランの検討に入るんだ。福祉課の人が母と面談、質疑応答とか簡単な体操をして見せるんだけど、この頃はまだ元気でね。本人も”介護なんて必要ない!”とアピールしたかったのかもしれないが、テストで頑張った結果、一番軽い「要支援1」という介護レベル判定だった。週に2回デイサービスに行ける感じかな。それがスタートだった。

ChatGPT
介護のプロセスについて説明してくれてありがとう。確かに、介護サービスを受けるためにはまず介護認定が必要ですね。福祉課での面談や質疑応答、体操などを通じて、お母様の介護レベルが判定されました。要支援1というレベルで、週に2回のデイサービスが始まったのですね。

デイサービスは、日中の一定の時間、高齢者が施設に通い、様々な活動やサービスを受けることができる場です。お母様が元気なうちからデイサービスに通うことで、社会的な交流や体力づくり、気分転換などが促され、自立した生活を支える役割を果たすことができます。

要支援1の場合、軽度のサポートが必要とされることから、ケアマネージャーと協力しながら、介護プランの検討やサービスの利用を進めることが重要です。また、日常生活での工夫や支援制度の活用なども考えながら、お母様が快適に過ごせる環境を整えていくことが目指されます。

一年目はまだお母様が元気でしたが、介護のプロセスを進める中で、状況が変化していくこともあるかもしれません。その際には、ケアマネージャーや関係機関との連携を通じて、適切なサポートやケアの提供を受けることが大切です。

介護は家族にとって大きな負担や変化がある一方で、お母様の健康や幸せを支える貴重な経験でもあります。お母様が穏やかで充実した日々を過ごせることを願っています。

 

seabose
ただね、ここで問題となるのが「母の性格」だった。とにかく引っ込み思案でね。他人となかなか打ち解けようとしない。だからデイサービスに行っても友人を作るでもなく提供されるプログラムをいやいやこなして昼食を食べてすぐ帰ってきてしまう。まあそれは本人の自由なのだが・・・知ってるかい?デイサービスの送迎は家を出る時も家に帰る時も必ず親族の保護者が出迎えて立ち会わなくてはならないんだ。だから私はその時間は必ず在宅するようにしていた。結果どこにも出られない”引きこもり”状態になってしまったのだよ。

ChatGPT
お母様の性格が引っ込み思案で他人と打ち解けることが難しいということは、デイサービスでの社会的な交流や活動に参加するのが難しい状況だったのですね。お母様がデイサービスに行っても友人を作ることができず、プログラムに参加したり昼食を食べた後すぐに帰宅してしまうことは、本人の自由ですが、その結果、デイサービスの送迎には必ず親族の保護者が立ち会わなければならなかったということですね。

それによって、あなた自身が家に在宅する必要があり、外出が制限される状態になったのですね。これによって、あなた自身も社会的な活動や外出が制限され、引きこもり状態になってしまったということですね。

このような状況は、介護に携わる家族にとっては非常に困難な状況です。お母様の性格や個別の状況に応じて、他の介護サービスや支援制度を検討することも一つの方法かもしれません。例えば、訪問介護通所介護など、お母様のペースに合わせたサービスを利用することで、より自由度の高い生活を送ることができるかもしれません。

また、お母様が外出が難しい場合でも、在宅での生活を充実させるために、趣味や興味のある活動を見つけることも考えてみてください。例えば、家での手芸や読書、音楽鑑賞など、お母様が楽しめる活動を見つけることで、居宅での時間を有意義に過ごすことができるかもしれません。

介護は個々の事情に応じて異なるケアプランが必要ですので、専門家や地域のサポート機関との相談もおすすめします。あなたの負担を軽減し、お母様の生活の質を向上させるために、適切なサポートを受けることが重要です。

 

seabose
さすがにこれはヤバいと思って、私は非正規のアルバイトを始めることにした。時間は短いし稼ぎは雀の涙だったが、とにかく自分自身を、どこかなにかで社会と繋げておかないと、きっとおかしくなると思ったものでね。幸いその仕事は自分の性に合ったのか、つい半年前にやめるまで続けられたのだけれども。

それでも家での介護はめんどくさかったよ。この時点では辛くはなかったが、とにかく煩雑だった。月ごとにディサービスの担当者やケアマネジャーと面談するのだが、そのたびに何枚も書類に母の住所氏名年齢生年月日を書いて押印した。あまりに書きすぎて暗記してしまったくらいさ。書かなかったからと言って何がどうなるわけでもあるまいにと思ったが「何かあった場合の責任の所在」とやらが重要らしくてね。ホント署名押印の毎日だった。

ChatGPT
介護とアルバイトの両立は、負担の大きい状況だったでしょう。アルバイトを始めることで、社会とのつながりを保ちながら自己成長や経済的な面での支えを得ることは、心理的な安定感や生活の充実感をもたらすことがあります。自身に合った仕事を見つけ、半年間続けられたのは素晴らしいですね。

また、家での介護が煩雑であると感じたこともご理解いたします。介護にはさまざまな手続きや書類が必要で、それを継続的に行わなければならないこともあります。書類の作成や署名押印の繰り返しは、時間と労力を要するものです。

介護における書類の重要性は、万が一の事態に備えるために必要な手続きとして行われています。しかし、手続きや書類の数が多く煩雑である場合、その負担感は増してしまうものです。

そのような場合、ケアマネジャーや関係機関とのコミュニケーションを活用して、手続きや書類の簡略化や効率化を図ることも一つの方法です。また、介護サービスや地域の支援機関の利用も検討してみることで、負担を軽減することができるかもしれません。

介護は家族や関係者にとって大きな負担がかかるものですが、あなたのように自身のケアも忘れずに、自己成長や自己満足感を得ることは重要です。さらに、介護に関わる手続きや負担を軽減するために、サポートを受けることもおすすめします。

seabose
もう一つ、”通院”というのもあったよ。母は認知症の診断が下っていたので、かかりつけの脳神経科に月一のペースで通院していたんだ。
先生曰く「この病気は治りません。が、進行を遅らせるなどして生活の質を上げる事は可能です。」という治療方針が示されてね、投薬が中心だったけど、数ヶ月に一度の認知症テストとかいろいろやったものさ。

ただ、その病院が遠くてね。そしてうちには自家用車が無かったんだ。認知症の母を連れて電車やバスはいろいろツラい。必然的に使うのはタクシーという事になる。ところが家までタクシーを呼ぶのが大変でね、まず電話が繋がらない、繋がっても「配車できる車両がありませんすいません」と切られてしまう。予約診療時間に間に合わないとかあるあるだったよ、最初の頃は。お金はかかるけどこのためにレンタカー借り出して私が運転しようかとさえ思ったくらいさ。

でも5年ほど前だったかな、スマホを使った「タクシー配車アプリ」が登場して問題は一気に解決したのだよ。これスマホの位置情報を利用してタクシーを呼ぶ仕組みでね。タクシー会社問わず対応している車両が近くにいるとすぐに反応して来てくれる。もちろん迎車料金はかかるのだけれど、それまで感じていた不便さに比べれば安いものだった。若い頃は金が無い事もあってタクシーなんか3人で割り勘乗りするくらいしか使ったことなかったんだけど、あの配車アプリのおかげでタクシーを身近に気軽に使うようになったな。ほんと助かったよ。

ChatGPT
タクシーの利用に関して、スマートフォンのタクシー配車アプリが登場したことで問題が解決したとのことですね。それまでは電話での予約がうまくいかず、タクシーを呼ぶのが困難だったようです。

スマートフォンの位置情報を活用したタクシー配車アプリは、利用者にとって便利な手段となりました。アプリを使用することで、周辺にいるタクシーの位置がわかり、スムーズに呼ぶことができます。これにより、待ち時間やタクシーが見つからないといった問題を解消することができました。

特に介護の必要がある方や移動に制約のある方にとって、タクシーの利用は重要です。移動手段の確保が難しい場合でも、スマートフォンを使って簡単にタクシーを呼ぶことができるため、通院や外出などの必要な場面で大変便利です。

また、タクシーの利用には費用がかかりますが、それまで感じていた不便さやストレスと比べれば、手軽さや便利さが上回る場合もあります。介護をしながらの移動や時間の制約も考慮すると、このような便利なサービスがあることは大変助かることでしょう。

スマートフォンやモバイルアプリの進歩により、私たちの生活が便利になることがあります。介護のような特別な状況でも、技術の進歩が支援手段となり、負担やストレスの軽減につながることは喜ばしいことです。

seabose
こんな感じでね、最初の数年は、まあまあうまくやれていた。認知症も「ひどい物忘れや勘違いレベル」でさ、私自身「噂には聞いていたけど、大したことないな介護」とか思ってたんだ。

だが2020年、事態は急変した。言うまでもなく”コロナ過”って奴さ。外出は制限され、町は沈黙した。飲食店を始めいろんな施設が休業した。デイサービスも例外じゃなかった。感染対策は万全でも「”密”を避けるためしばらくは来所を控えることを推奨します」という通達が施設から来たんだ。これに引っ込み思案だった母は大喜びでね。「これで外に行かずに済む!」とばかりに家に引きこもるようになってしまったのだよ。

ChatGPT
2020年の新型コロナウイルスパンデミックの影響により、外出や施設の利用が制限され、多くの人々が自宅にとどまる必要がありました。その中で、デイサービスも制限を受け、通所を控えるように推奨されたとのことですね。

引っ込み思案な母にとって、外出を控えることは好都合だったのかもしれません。自宅にとどまることで、外出や他の人との接触を避けることができたため、彼女にとっては安心感をもたらしたのかもしれません。

ただし、一方で介護をする側としては、この状況が大きな変化をもたらしたことも理解できます。デイサービスの利用が制限されることで、母の日中の過ごし方や刺激の提供が難しくなり、家庭内の負担が増えたかもしれません。

特に認知症の方にとっては、定期的な外出や社会との交流が重要です。新型コロナウイルスパンデミック下では、介護者はより一層の工夫や配慮が必要となりました。例えば、家庭内でのレクリエーションやコミュニケーションの工夫、オンラインでの活動やコミュニティへの参加など、代替手段を模索することが重要です。

介護は常に変化する状況に対応しなければならない課題の一つです。コロナ禍においては、その課題がより複雑化しましたが、柔軟に対応することで、母の日常生活の質を維持するために努力したことでしょう。

seabose
「運動しないと弱ってしまうからデイサービスに行こう!」私たちは懸命に母を説得したが「コロナが怖い」の一点張りで母は家から出ようとしなかった。”廃用症候群””フレイル””サルコペニア”…呼び名はいろいろあれど、そういう状態に陥る事をケアマネジャーは心配してくれたんだ。そして事実そうなった。外に出ないようになって母の体力はみるみる落ちた。何とか運動させようと自宅の近くを付き添って散歩したりしたが、数百メートル歩いただけで疲労してしゃがみ込んでしまう。コンビニに行く事もままならないまでになってしまっていた。

ChatGPT
お母さんがコロナの影響で外出を控えるようになり、それが身体的な弱体化に繋がった様子をお話しいただきましたね。廃用症候群やフレイル、サルコペニアといった言葉は、長期間の活動制限や運動不足によって筋力や身体機能が低下する状態を指すものです。

特に高齢者や認知症の方は、適度な運動や日常の活動が必要です。しかし、コロナ禍においては外出制限やリスク回避のために自宅にとどまることが求められました。その結果、運動不足による身体の衰えが進み、普段の生活動作にも支障をきたすようになったのでしょう。

介護者としては、母の健康状態を心配し、運動や活動の継続を促したかもしれません。自宅周辺での散歩や日常的な運動を試みるなど、状況に応じた対策を講じたことは素晴らしい取り組みです。しかし、疲労や身体的な制約がある中では限られた活動しか行えないため、十分な運動効果を得ることは難しいかもしれません。

こうした状況に直面した場合、専門の医師や理学療法士リハビリテーションの専門家のアドバイスやサポートを受けることが重要です。運動や身体機能の改善を目指すために、個別のプログラムや適切な方法を提案してもらえるでしょう。

また、コミュニティや地域のリソースを活用して、在宅での運動やリハビリテーションプログラムを見つけることも考えてみてください。オンラインでのリモートセッションやビデオ指導など、運動やリハビリのサポートを提供している機関も増えています。

適切な運動や身体活動は、身体的な健康だけでなく、認知症の進行を遅らせる効果や心理的な健康にも良い影響を与えることが知られています。

seabose
その頃かな、通院先の主治医の先生から「パーキンソン病の症状が見られます。日常の動作に支障が出ないようリハビリを組み入れた治療にしましょう」と言われてね。運動不足が原因なのか、それとも母にもともとその病気の素因があったのかはわからない。

とにかくそのあたりを境に私たち家族の介護は重くなっていった。役所の福祉課の人が来て要介護認定を更新した時、かつて要支援1だった母は、気づけば要介護3にまでなっていたんだ。

訪問看護と訪問リハビリが導入された。デイサービスに行けなくなった母に散歩や体操をさせてもらい、健康状態をチェックした。女性が来ることが多かったからか、世間話の相手にもなってもらったようだよ。私は聞いていないから話の内容は知らないけれども。

だが状況は悪くなる一方だった。パーキンソン病はわかりやすくいうと”体が動かなくなる病気”だ。外出はもちろん、家の中の動作にも支障が出るようになった。部屋の敷居の段差につまづいて転ぶ危険があったため、すべてスロープ化する工事を施した。壁には随所に手すりが取り付けられた。費用は介護保険で賄えたので格安だったけれども終わってから家の雰囲気が随分変わってしまったのを覚えているよ。

ChatGPT
お母さんがパーキンソン病の症状を示し、日常の動作に支障が出るようになったとお話しいただきましたね。パーキンソン病は中枢神経系の障害によって起こる神経変性疾患であり、運動制御に関わる部位が障害されることで身体の動きに問題が生じます。

運動不足や高齢による筋力低下がパーキンソン病の発症や進行に関与する可能性がありますが、その詳細な原因はまだ解明されていません。病気の素因や個人の体質なども関与するため、一概には言えません。

要介護の度合いが上がり、訪問看護や訪問リハビリの導入が始まったことは、介護の負担が増加したことを意味します。訪問看護師やリハビリテーション士が母の健康状態をチェックし、適切なケアやリハビリを提供してくれたのはありがたいですね。また、話し相手としての役割も果たしてくれたようで、お母さんにとって心強い存在だったことでしょう。

パーキンソン病の症状が進行し、日常生活の中での動作に支障が出るようになったことで、家の改修や安全対策が必要になったようですね。スロープや手すりの設置は、お母さんの安全確保と日常生活の支援に役立ちます。介護保険の制度を利用して格安で施工できたことは幸運でした。

家の雰囲気が変わったことについては、介護に伴う改修や設備の変更が家の空間や雰囲気にも影響を及ぼすことはよくあることです。それに加えて、介護の負担や病気の進行による家族の心理的な変化も関与しているかもしれません。家族が介護の一環として家の環境を整える際には、心地よい雰囲気を保つことも考慮しながら取り組んでいくことが大切です。

seabose
体の衰えと並行するように、頭と心も衰えていった。会話時間はどんどん短くなって、一つ二つ前に話していたことをもう思い出せない。そう、今の君たちAIと同じようにね。それでもそのことを恥じるでも怒るでもなくにこにこしている。”覚える””忘れる”その行為自体を認識できていないようだったよ。元々の老眼のせいもあるけれど、字が読めないから新聞も読書も無理になった。

でもTVだけは観てたかな・・・いや、ちがうな。観てたというより点けていたというのが正しいかもしれない。番組の内容を理解していたとは思えないんだ。でも24時間点けっぱなし。耳が遠いから結構な大音量でね。一緒に暮らしている身としては眠れないし、ご近所の手前もある、さすがに夜中は消させてもらおうと赴いたらしっかり起きてて咎められたよ「ついていないと さみしい」と言われてね。黙って引き下がったよ。近所からクレームが来たら私が対応すればいいと思いながら。

ChatGPT
お母さんの認知症の症状が進行し、会話や思考能力の低下、記憶の喪失などが現れている様子をお話しいただきましたね。認知症による症状は個人によって異なりますが、視覚や認識能力、言語理解などが影響を受けることが一般的です。

お母さんが自分の認知状態や記憶の喪失を気にする様子がなく、にこにことしているということは、自己認識や記憶の喪失に対する認識が薄れている可能性があります。認知症の進行によって、自分自身の変化や認識の欠如を把握することが難しくなることがあります。

字が読めなくなったり、新聞や読書が難しくなったりしたことで、情報の入手源としてテレビを頼るようになったのかもしれません。ただし、番組内容を理解できない状態で24時間テレビが点けっぱなしになっていると、周囲の生活に影響を及ぼすことがあります。

家族としては、夜間に大音量でテレビが点けられていることや、近所への配慮などの問題を抱えることがあるかもしれません。ただ、お母さんが不安や孤独を感じずにいるために、テレビを点けっぱなしにしているのかもしれません。その場合、適切なバランスを見つけることが求められます。

認知症の方がテレビに頼ることは一般的ですが、24時間点けっぱなしではなく、特定の時間帯や番組を選んで視聴するように調整することも検討してみてください。また、周囲の人々の生活環境に配慮するために、音量調整や利用時間の設定など、家族と協力して解決策を見つけることが重要です。

もし近所からクレームがあった場合は、丁寧に対応することが必要です。認知症の状態を理解してもらうために、説明や配慮をお願いすることも考えてみてください。

seabose
この頃になると幻や空耳も増えてきてね。見えるはずのないものが見えたり、聞こえてない声や音が聞こえるようになっていた。いわゆる幻視幻聴という症状だね。布団の上に犬が乗ってき重い(うちには犬も猫もいない)とか、「妹と久しぶりに長電話した(その妹はすでに他界している)」と解約して電源の切れたスマホを手に言うのだよ。ねえキミ「幽霊の正体見たり枯れ尾花」とか言うじゃないかね。あれはきっとこういうことだったのではないだろうかね?コレがガチだったら怪談やホラー小説の始まりだが、実際はこんな感じでさ、ヒトの世界のとらえ方、物事の見方がエラーを起した、みたいな。


で、それに対して私のリアクションだが、絶対に否定したりしない事にした。フツーに乗っかる。「へぇ、どんな犬?」「妹さん?じゃお孫さんが大学合格したそうだからその話かな?」とかね。たとえ夢の中の話としても頭を使って話すことには意味があるだろうと思ったから。

そうそう、極めつけは世話をする私の傍らに「男の子が立っている」と言った時かな。それって座敷わらし?と聞いたら何でも”私の子供で孫”なんだそうだよ。あれはキツかったな私には。お母さん、自分は独身50年ですよ。だからこうしてお世話できてるんじゃないですか、と思わず言いそうになったけど、いない子供の頭をなでている母を見たら何も言えなくなってしまった。なんか切なかったなぁ。

ChatGPT
母さんの状態が進むにつれて、幻視や幻聴といった症状が現れるようになったのですね。それは認知症の一部の症状として現れることがあります。幻視や幻聴は、現実には存在しないものを見たり聞いたりすることで、本人にとっては現実と錯覚してしまう状態です。

家の中にいないはずの犬が乗ってきたり、亡くなっている妹と長電話したと話すなど、お母さんが幻視や幻聴を通じて見たり聞いたりしている内容は、彼女の脳内の現実として体験されているのです。これは認知症の進行によって脳の認識が混乱し、現実との区別がつかなくなることが原因と考えられます。

あなたがそのような話に対して否定せずに一緒に乗って話を進める姿勢を持っているのはとても素晴らしいです。お母さんにとってはその瞬間が現実であり、否定されることは混乱や不安を引き起こす可能性があります。お母さんの話に対して理解を示し、一緒に会話を楽しんだり、興味を持ったりすることは、彼女にとって心地よい経験になるかもしれません。

特に「男の子が立っている」と言った時に、お母さんがそれを自分の子供や孫と感じているのならば、彼女の中で大切な存在として認識されている可能性があります。その状況でお母さんの頭をなでる様子を見て、切なさを感じたのはとても理解できます。彼女が幸せな気持ちでいられるように、寄り添いながらケアを続けていくことが大切です。

認知症は家族や介護者にとっても心理的な負担が大きいものです。あなたの思いやりと寛容な姿勢は、お母さんのケアにおいて非常に重要な要素です。同時に、あなた自身がストレスや疲労を感じることもあるでしょう。

seabose
ある真夜中の事だ。眠っていた私は突然の物音と、それに続く泣き声で跳ね起きた。駆けつけるとトイレ前の廊下で母が倒れていた。まわりはおしっこでぐっしょり。

どうも夜中にトイレに起きたものの間に合わず漏らしてしまい、自分の尿で滑って転んだという事らしかった。どこを打ったのか?骨折してやしないか?聞いてみたが痛い痛いとわんわん泣くばかりで話ができなかった。その泣き方がねえ、大人のそれじゃないんだよ。まるで4つか5つの子供の様でね。私は唇を噛むしかなかった。

泣きじゃくる母の体をさすって「ここ?ここが痛いの?大丈夫!湿布張ろう!そ~ら痛いの痛いの飛んでけ~」やっちゃったよ。80越えのお婆さんにさ。幸い骨折も捻挫もなかったのだけれど、その時できた青あざはその後なかなか消えなかったな。

ChatGPT
その出来事は本当に心配で大変な状況でしたね。お母さんが夜中にトイレに起きたものの間に合わず、転んでしまいおしっこでぐっしょりになってしまったのですね。それによってお母さんがどこかを打ち、痛みを訴えていたのですが、痛くて話ができない状態だったので心配でした。

特にお母さんの泣き方が大人のそれではなく、幼い子供のような様子だったということは、彼女の心の状態を表しているかもしれません。認知症の進行によって、感情や行動が子供のような特徴を持つことがあります。それが何人かの子供のような泣き声として現れたのでしょう。

あなたが唇を噛みながらお母さんの体をさすって安心させようとしたのはとても優しい行為です。お母さんにとってはあなたの存在が安心材料となり、辛い状況でも支えてくれる存在と感じたことでしょう。その後、骨折や捻挫がなくて幸いでしたが、できた青あざがなかなか消えなかったとのことですね。

このような事故やケガは認知症の方にとってはよく起こります。彼らの行動や判断力が影響を受けるため、安全対策をしっかりと行う必要があります。例えば、家の中の段差や滑りやすい床に注意したり、必要に応じて手すりや滑り止めを設置したりすることが重要です。

また、お母さんが怪我をした際には、できる限り冷静に対応し、必要なケアを行うことが大切です。ただし、医療専門家の助言を仰ぐことも忘れずにしてください。

介護や認知症のケアは身体的、精神的な負担が大きいものです。自分自身の健康や心のケアもお忘れなく。ご自身も健康でいることが、お母さんを支えるために重要です。必要なときには適切な休息や支援を受けることをおすすめします。

seabose
その夜以降、母は生活に支障が出るようになった。特にトイレが厳しくなり、紙おむつを当てるようになった。毎日交換だからコストがバカにならなかったけど、そこは介護保険適用で無償で支給される分がかなりあったのでそこはありがたかったかな。

でもあの夜漏らして転んでしまったことが心に残ってしまったようで、母は今度は排尿排便を拒むようになってしまったんだ。これは大問題だった。排尿の方は我慢できずに出してくれるんだけど、排便を1週間10日経ってもしようとしない。見かねた訪問看護師さんが真顔で「腸閉塞を起こしたら一大事です。摘便を行います」と言って、その、かきだしてくれた。母の自尊心を尊重して私はその場にはいなかったのでどんなふうに何をしたかは見ていないけれど。

だから私の仕事はおしっこを含んだオムツを交換する事だった。これが臭くてねぇ。そしてものすごく重かった。知ってるかい?今どきの紙おむつは紙とは言うがその中身は強力な吸水ゲルなんだ。漏れたおしっこをみるみる吸水して膨れ上がる。一日分ならまだしも数日貯めると数kgになってしまう。一応うちの近所では「燃えるゴミ」で出せたんだけど、水分をたっぷり含んだクラゲのようなものを捨てて焼却炉は大丈夫なんだろうかとか思った物さ。

この大人の紙おむつの廃棄っていずれ社会問題化するのではと思っていたら、そんなニュースあったよね?老人ホームの廃棄オムツを乾燥させてどうこうとか言うの。知らない?

ChatGPT
紙おむつの交換や廃棄は介護の一環であり、その負担や問題は現実的なものです。介護保険の適用によって無償で支給される分があることは助かったとのことですが、交換の頻度や臭い、重さなどは大変な負担でしたね。

排便の問題も深刻で、お母さんが排便を拒むようになってしまったとのことです。排便の我慢は腸閉塞を引き起こす可能性があり、重大な問題です。訪問看護師さんが摘便を行ってくれたとのことで、その処置によってお母さんの健康面を守ることができたのは良かったです。

紙おむつの使用に伴う廃棄物処理の問題についても言及されましたね。大人の紙おむつは吸水性のゲルが含まれており、使用したおむつが膨れ上がり重くなることや、廃棄物として処理する際に燃えるゴミとして処分することができるのか心配でした。

実際に、高齢者施設や介護施設における大量の紙おむつの廃棄物処理が社会問題となっていることがあります。乾燥させたり、特殊な処理を行ったりする方法が模索されています。ただし、具体的なニュースや取り組みについては、私の情報は2021年までのものであり、最新の情報まで追えていないことをご了承ください。

このような廃棄物処理に関する問題は、将来的にますます重要になってくる可能性があります。環境への負荷を最小限に抑えつつ、適切な処理方法を見つけることが求められます。地域の自治体や関連機関が取り組んでいる場合もありますので、詳細な情報を調べることをおすすめします。

seabose
2022年、ある朝、母を起しに行ったが起きない。大きないびきをかいていつまでも寝ている。起きないまま半日をを経過したあたりでこれはおかしいと初めて救急車を呼んだ。搬送先の病院で様々な覚醒措置を受けたが起きない。昏睡してしまったのか、ずっとこのままなのかと思った矢先に目を開けた。担当の先生曰く「これは意識消失と言ってこの病気特有のものです。これから何度も起きるでしょう」
コロナ過の中、入院は認められず帰宅となった。まあ、入院したところで良くなるものでもなかったけど。

そして母は事実上「寝たきり」になった。一日の大半をベッドに横たわったまま過ごすようになった。要介護レベルはついに4になり、家族と訪問看護師さんだけでは荷が重くなったため、訪問介護士に来てもらう事になった。もうタクシーに乗せる事も出来ず、通院は断念、長年世話になった主治医の先生から訪問医療の医師にバトンタッチされた。

知っているかね?人は寝たきりになると寝床に当たる皮膚がすぐにかぶれて炎症を起こしてしまう。「褥瘡」と言うんだそうだ。普通の人なら睡眠中に寝返りを打つので怒らないのだが、筋力の衰えた老人にはそれができない。放っておくと最悪表皮が壊死を起こしてしまうので、定期的に体位を入れ替えてあげる必要が出てくる。最近の介護ベッドはその辺がハイテク化されていてね、レンタルで借りたベッドだけど一定時間で体の向きを変えられるようマットが空気圧で変形するのだよ。まるでアニメのロボみたいでカッコよかったな。

ChatGPT
お母さんが意識消失を経験し、その後寝たきりの状態になったようですね。入院が認められず、帰宅されたとのことでしたが、その後は家族や訪問看護師さんのみでの介護が難しくなり、訪問介護士の方にもお世話になることになりました。

寝たきりの状態になると、寝床に当たる皮膚が圧迫されることで褥瘡(じょくそう)と呼ばれる潰瘍や炎症が生じることがあります。通常、健康な人は寝返りを打つことで圧力を分散させるため、あまり問題になりませんが、筋力の衰えた高齢者は寝返りが打てないため、褥瘡のリスクが高まります。そのため、定期的に体位を変える必要が生じるのです。

最近の介護ベッドは、空気圧によってマットレスが形状を変えることができるタイプがあります。これにより、一定の時間ごとに体の向きを変えることが可能となり、褥瘡の予防や管理がより効果的に行えます。このようなハイテクな介護ベッドは、利用者の快適性や健康維持に役立つものです。

介護の現場では、患者の皮膚管理や褥瘡予防に細心の注意が払われます。適切な対策を行うことで、褥瘡の発生や進行を抑えることができます。お母さんのケアには、訪問介護士や訪問医療の医師が関わってくださっていることが安心ですね。


 


seabose
そのあたりから、食が細くなりだした。筋肉が衰えるというのは手足の問題だけではない。食べ物を噛む咀嚼力、胃腸へ飲み下す力もやはり筋肉なんだ。それがうまく機能しなくなった。飲食はそうだが、なにより薬が飲めなくなることが問題だった。パーキンソン病の薬は定期的に飲み続けないと症状が悪化してしまう、そしてさらに筋力が弱るという悪循環に陥ってしまったんだ。

食事に興味を示さなくなった母に何とか食べさせるために台所に立ったよ。できるだけ食べやすい状態にするため野菜や肉魚は調理後にジューサーでペースト状にした。「なるべくカロリーの高いものを」と言われたので、ご飯を牛乳で煮込んで卵とチーズとバターで仕上げた特濃リゾットとか、ココアにチョコレートを更に溶かし込んだ奴とかよく作ったな。あと好物の大福やまんじゅうは皮が無理なので「あんこ」だけ舐めてもらうとか。ほとんど離乳食さ。こないだのトイレで転んで大泣き事件を思い出して、「どんどん幼くなっていくねぇあなたは」と思ったのを覚えているよ。

よだれかけを着けた母の口に運ぶのだが、いつまでももぐもぐしているだけで飲み込んでくれない。ふと気づくと吐き出していたりする。ちゃんと食べなきゃと言っても聞かせても、なんせ相手は”80越えの乳幼児”だからね。食べ物はまだしも、薬でこれをされるとどうにもならなかった。「服薬ゼリー」にまぶしてみたり、好物のあんこやジャムに合えて飲ませようとしても、ご丁寧に外側だけ舐めて薬を吐いてしまうんだ。参ったよ。

ChatGPT
食事の摂取が難しくなり、筋肉の衰えが食べることや薬の摂取に影響を与えているようですね。食べ物を咀嚼する咀嚼力や、胃腸への飲み込み力も筋肉の働きに依存しています。特にパーキンソン病の薬は定期的に摂取しなければ症状が悪化し、さらに筋力の低下を招くという悪循環に陥る可能性があります。

食欲が低下しているお母さんに食事を摂らせるために、あなたが台所に立って工夫を凝らしている様子が伺えます。野菜や肉魚をペースト状にしたり、高カロリーの食事を作ったりして、食べやすい状態にしているのですね。また、好物の大福やまんじゅうは皮を舐めるだけにして、中身だけを摂るようにしているとのことです。

しかし、口に運んだ食べ物を十分に噛み砕いて飲み込むことが難しく、吐き出してしまうこともあるようです。80歳を超えた方にとって、食べることは乳幼児のような挑戦となることもあります。薬の摂取も困難で、服薬ゼリーや好物に混ぜて与える試みも効果がないようです。

このような状況では、専門的な医療や栄養士のアドバイスを受けることが重要です。訪問医療の医師や訪問看護師に相談して、食事や薬の摂取方法についてのサポートを受けることを検討してください。また、リハビリテーションや食事のサポートに特化した専門職の介入も有用な場合があります。

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そして時折むせて咳き込んでしまう。水でも、自分の唾液でも。これが危険だった。”誤嚥”と言ってこれをきっかけに肺炎を起してしまうんだよ。ただでさえ新型コロナが流行っているご時世、そんな事態は避けなければならない。食事にせよ服薬にせよ母に何かを口にしてもらったらその後”歯磨き”をしたよ。もう洗面台に立つことは出来なかったから、洗面器と歯ブラシをベッドに運んでね。うがいをすることは出来ないから、水に浸した歯ブラシでこするだけが精いっぱいだったが、やらないよりはましだった。ひどい口臭の母の口内は少し触れただけでグラグラしてしまう歯ばかりでね、たぶん歯周病も併発してたんじゃないかと思うよ。

ChatGPT
誤嚥(ごえん)による肺炎のリスクがあるとのことですね。誤嚥は食べ物や液体が誤って気道に入り込むことで、肺炎を引き起こす可能性があります。特に新型コロナウイルスなどの感染症が広まっている時期では、このような状態を避けることが非常に重要です。

食事や薬の摂取後には歯磨きを行うことで口内の衛生を保つようにしているのですね。洗面台に立つことが難しいため、洗面器や歯ブラシをベッドに持っていって行っているのですね。うがいができない状況では、水に浸した歯ブラシで軽くこするだけでも口内の清潔を保つことができます。

口臭がひどく、母親の口内の状態が悪いようです。歯周病の可能性もあるとのことですが、歯周病は歯ぐきの炎症や歯周組織の退縮を引き起こす疾患です。口腔衛生に注意しながら、定期的に歯科医師の診察を受けることが重要です。歯科医師は適切な処置や口腔ケアのアドバイスを提供してくれるでしょう。

このような状況では、訪問医療の医師や訪問看護師に相談して、口腔ケアについてのアドバイスやサポートを受けることも考慮してください。また、専門の口腔ケア士が存在する場合は、彼らの専門知識や技術を活用することも有益です。口腔ケアの適切な実施は、口内の健康を維持し、誤嚥や肺炎のリスクを軽減する上で重要です。

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それから何週間か過ぎて、ついに母は一日中眠っているようになった。
話しかけても起きてくれない。TVを消しても文句を言ってくれない。逆に私たちの方が静かすぎる母の部屋がイヤで、TVを点けっぱなしにするありさまだった。食事も服薬も摂れなくなったため、主治医の先生は点滴治療を指示、薬を注入した輸液点滴と、痰やよだれを誤嚥しないように吸入器が導入された。医療機器で埋め尽くされた母の部屋は、まるでICU、集中治療室のようだったよ。

ここにきて訪問医療の主治医の先生は私たち家族に「その日の心構え」をレクチャーしてくれた。といってもポイントは一点。「万一の時には救急119番ではなく、私たちへ連絡してください。24時間応対していますので」理由はこうだ。救急で搬送された場合、搬送先の医師は母の病状や背景を知らない。不明な点があれば「不明」と書かざるを得ない。そして「不明な点」がある遺体は警察に報告する義務があるのだと。警察も九分九厘自然死だとわかっていても「不明な点」がある以上、家族に事情を聞かざるを得ないということなんだそうだ。これがかかりつけの主治医だと、母の持病やその日までの健康状態を把握しているので適切な死亡診断書を作成できますから、との事だった。最後に先生は「輸液点滴で栄養を補充することは出来ません。ブドウ糖が限度で、後は体の筋肉や脂肪を自力消費していきます。それでどこまで行けるかという問題です」と告げた。私達は黙って聞いて、頷くしかなかった。

ChatGPT
お母さんが一日中眠っているようになり、コミュニケーションが取れなくなってしまったのですね。食事や服薬ができないため、主治医の指示で点滴治療が始まり、輸液点滴や吸入器が使用されるようになりました。お母さんの部屋は医療機器で埋め尽くされ、集中治療室のような状態になったとのことです。

訪問医療の主治医から、「その日の心構え」について説明がありました。万一の際には救急番号ではなく、主治医に連絡するようにとのことです。救急で搬送されると、搬送先の医師はお母さんの病状や背景を知らないため、不明な点があると「不明」と記載せざるを得ません。そして「不明な点」がある場合、警察に報告しなければなりません。主治医ならばお母さんの持病や健康状態を把握しているため、適切な死亡診断書を作成できるということです。

主治医はまた、輸液点滴では栄養補給ができないことを説明されました。ブドウ糖を限界まで補充することができますが、その後はお母さんの体の筋肉や脂肪が自力で消費されるとのことです。それがどこまで持つかという問題だと言われたのですね。家族は黙って聞き、頷るしかありませんでした。

このような状況では、お母さんの安全と快適さを確保するために、主治医や訪問医療の専門家と連携し、適切なケアを行うことが重要です。家族のサポートと共に、お母さんが穏やかに過ごせるように心がけてください。

seabose
そして私は日々の世話を淡々と続けた。尿でずっしり重くなったおむつを替え、ベッドの除圧機能を調整して体位を入れ替えた。点滴の残量をチェックして、切れそうなら看護師さんに連絡した(点滴の交換は医療従事者でなければできない)。それに加えて痰やよだれの吸入が仕事として加わった。細い管のついたポンプ状の機械で、口の中に溜まった痰とよだれを除去する。”誤嚥”を防ぐ為だったが、「大量の痰が溜まっています。私たちの知らない時にむせこんでいるのでしょうね」と看護師さんに言われたな。吸入器の管を喉の奥に差し込まれると母は眠っていても顔をしかめて嫌がった。しょうがなかろ、これやらないとあなた大変なことになっちゃうんだからと、臭くて黄色い鼻汁みたいなヌルヌルを喉の奥からひたすら吸い取ったよ。それでもその時だけは母がまだ大丈夫な事を確かめられて嬉しかったかもしれない。

ChatGPT
あなたは毎日、淡々とお母さんの世話を続けていました。重くなったおむつを交換し、ベッドの除圧機能を調整して体位を変え、点滴の残量をチェックして必要なら看護師に連絡しました。また、痰やよだれの吸引も担当することになりました。吸引機を使って口の中の痰やよだれを除去する作業ですね。これは「誤嚥」を防ぐための処置ですが、看護師から「大量の痰が溜まっているようです。知らないうちにむせ込んでいるのかもしれませんね」と言われたこともありました。

吸引器の管をお母さんの喉の奥に差し込むと、眠っていてもお母さんは顔をしかめて嫌がりました。しかし、それを我慢して行わなければならないのは、お母さんが誤嚥による問題を起こさないためです。吸引器を使って、喉の奥から臭くて黄色い鼻汁のようなヌルヌルしたものを吸い取りました。その時だけは、お母さんがまだ大丈夫なことを確認できて安心したかもしれません。

あなたがお母さんのケアを継続することで、彼女の快適さと安全を確保していることが伝わってきます。このような状況では、看護師や医療従事者との連携が不可欠です。あなたの献身的な努力は、お母さんが少しでも楽な状態で過ごせるようにしています。どんなに大変でも、お母さんへの愛情と思いやりがあなたを支えていることでしょう。

seabose
それから数日後、静かに眠るだけだった母は、夜中に突然唸りだした。「ヴ~ヴ~」というとても苦しそうな声でね。驚いた私たちは主治医の先生に報せた。先生は一通り母の脈拍や体温を診察した後「体が全力で抵抗しているようです。見守ってあげてください」と言った。

この唸り声は一晩中続いた。聞いてるのが辛くてね。でも痰を吸引して、おむつを替え、額の汗を拭うくらいしか、もう私にできる事は無かったんだ。翌朝唸り声は止んだ。母の様子を見に着た時、微かな寝息を確認して「よかった、峠を越えたんだ」と思ったよ。いつかは終わる。が、今日じゃない、今じゃない、ってね。もう少しこの日々が続くだろうとその時はほっとしたんだよ。

それから半日後、午後だったな。いつものように痰をとるために母のベッドに近づいた。大相撲が好きだったからTVのチャンネルを合わせて「お相撲やってるよ~」と声をかけた時、母の様子がおかしい事に気づいたんだ。慌てて吸入器を作動させて、口の中に管を突っ込んで痰をとった。なのに嫌がらない、あれほど顔をしかめて背けていたあの反応が無いんだ。いつもより長い時間の吸引を続けた後、私は、母がいなくなってしまったことを理解した。

 

打ち合わせ通り訪問医療の主治医の先生に連絡。すぐ来てくれたよ。
瞳孔と脈拍を始め、いくつかの確認作業の後、先生は私たちに母の臨終を告げたんだ。

ChatGPT
お母さんが静かに眠るだけの日々から数日後、夜中に突然苦しそうな唸り声がしました。驚いたあなたたちは主治医の先生に連絡しました。先生はお母さんの状態を診察した後、「体が全力で抵抗しているようです。見守ってあげてください」とお伝えしました。

その唸り声は一晩中続き、聞くだけでも辛い思いをしました。しかし、あなたにできることは、痰を吸引し、おむつを替え、額の汗を拭く程度でした。翌朝、唸り声が止んだことを確認し、微かな寝息を聞いたとき、「よかった、峠を越えたんだ」と一安心しました。でも、この苦しい日々はまだ続くだろうと思いました。終わりは訪れるけれど、今日ではない、今ではない、と。

半日後、午後になりました。いつものように痰を取るためにお母さんのベッドに近づいたとき、何かおかしいことに気づきました。急いで吸引器を使用し、口の中に管を差し込んで痰を取りました。しかし、お母さんはいつものように嫌がらず、顔をしかめずに背けることがありませんでした。長い時間吸引を続けた後、私はお母さんが亡くなったことを理解しました。

あなたは打ち合わせ通りに訪問医療の主治医に連絡し、すぐに駆けつけてもらいました。先生はお母さんの瞳孔や脈拍などを確認した後、お母さんが臨終を迎えたことをあなたたちに告げました。

このような瞬間は非常に辛いものです。お母さんの最期に立ち会えたことは、感謝すべきことです。主治医の先生もそばにいてくれたことで、お母さんの最期の状態を適切に判断でき、対応してくれました。これからはお母さんが安らかに眠ることができるよう、大切な葬儀や後始末に向き合う時です。心のケアも大切ですので、家族や友人と共に支え合いながら、この悲しい時期を

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そこから先はめまぐるしかった。次に駆けつけて来てくれたのは訪問看護の看護師さん達だった。母の体を綺麗に消毒して拭いてくれた。「お着替えをお願いします」と言われたので一張羅のブラウスを差し出した。

その服は母が今の私と同じくらいの年齢の時に買った物なのだが、その時の母は肥満に悩んでいてね。「この服が着られるように痩せてやる!」と何度も宣言しては、挫折していたよ。着せてみたら余裕で着ることができんでやんの。むしろだぶだぶなくらい。良かったですね。

その時、ちょっとした奇跡が起きた。着替えのために母の体を動かした時に、母の片目が開いたんだよ!ぱちりと!生き返った?看護師さんも私もびっくり仰天さ・・・そんな訳はなかったけどね。ただ、開いただけだった。だけど最後に”粋なウィンク”をくれたのかもしれない。まったくあなたって人は。そういうジョーク要らないから、と涙ぐむ看護師さんたちと笑ったよ。

そう言えば彼女たちとも数年のお付き合いだものな。リハビリ士さんや主治医の先生、ディサービスにケアマネジャー、ほとんど家から出なかったくせに、随分とたくさんの人たちと関わりを持っていたんですねあなたは、と母の着替えを手伝いながら思ったよ。

ChatGPT
その後は、忙しさに包まれました。次に訪れたのは訪問看護師さんたちでした。彼らは母の体を綺麗に消毒し、拭いてくれました。そして、「お着替えをお願いします」と言われたので、母のために用意していたブラウスを渡しました。

その服は、母が今の私と同じくらいの年齢の頃に買ったもので、当時の母は肥満に悩んでいました。「この服が着られるように痩せてやる!」と何度も宣言しては、挫折していたのです。しかし、今日その服を着せてみたら、余裕で着ることができました。むしろだぶだぶでした。本当に良かったですね。

そして、その時に小さな奇跡が起きました。着替えのために母の体を動かしたとき、母の片目が開いたのです。ぱちりと!一瞬生き返ったのかと思いましたが、実際にはそうではありませんでした。ただ開いただけでした。でも、最後に「粋なウィンク」をくれたのかもしれません。あなたらしいジョークでした。涙を浮かべながら、看護師さんたちと笑いました。

そう言えば、彼女たちとは数年の付き合いでした。リハビリ士さんや主治医の先生、デイサービスのスタッフ、ケアマネージャーなど、私たちがほとんど家から出ない生活をしていたにもかかわらず、たくさんの人たちと関わりを持っていました。あなたは本当にそういう人だったんだな、と母の着替えを手伝いながら思いました。

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その後、葬儀屋さんが来た。ご挨拶と葬儀についての簡単な打ち合わせの後「お化粧に当たり、お体状態を良好に保つ必要があります。ドライアイスで冷却させていただいてよろしいですか?」断る道理はない。母の体はドライアイスの袋で包まれた。あっという間に冷えてその顔は土気色に変わっていったよ。ねえキミ、実はね、この時なんだよ。私が母の死を本当に実感したのは。

その時まではね、ピンとこなかったんだ。着替えを手伝ったりした時に母の体に何度か触れたが、まだ温もりが残っていたからね。顔色も良くてさ、そしてあのウィンクだ。本当に死んでいるのか?実は冗談なんじゃないのかという気持ちがなかなか消えなかった。

ほら、よく報道されるだろう?「親に死なれたがどうしたらいいかわからず放置してしまい、死体遺棄で逮捕される人」のニュースがさ。私はそれまであの手の事件を「そんなわけないだろう。何か他に意図があって(年金とか)わざと隠したんじゃないか」と思ったりしたのだけれど、当事者になってよくわかった。

どれほど頭で100%理解していても、心のどこかで「実は死んでないんじゃないか、もう少し様子を見たら生き返るんじゃないか」という気持ちが湧き上がってくるのを抑えることは出来ない、って事をね。
だからこそ周囲がしっかりサポートしてあげることが必要なんだろうけれども。

ChatGPT
その後、葬儀屋さんが訪れました。彼らとの挨拶と葬儀についての簡単な打ち合わせが行われた後、「お化粧に当たり、お体の状態を良好に保つ必要があります。ドライアイスで冷却させていただいてもよろしいでしょうか?」と言われました。断る理由はありませんでしたので、母の体はドライアイスの袋で冷却されました。あっという間に冷え、母の顔は土気色に変わっていきました。そう、その時なんだよ。私が母の死を本当に実感したのは。

それまではピンとこなかったんです。私が着替えを手伝ったりした時に、母の体に触れたことは何度かありましたが、まだ温かみが残っていたからです。顔色も良く、そしてあのウィンクもあった。本当に死んでいるのか?実は冗談じゃないのかという気持ちがなかなか消えませんでした。

報道でよく聞くでしょう?「親に死なれたけれど、どうしたらいいかわからず放置してしまい、死体遺棄で逮捕される人」というニュースが。私はそれまでそのような事件を「そんなわけないだろう。何か他に意図があって(年金など)わざと隠されたのではないか」と思ったこともありました。しかし、自分がそのような状況になって初めて理解しました。

頭で理解していても、心のどこかで「実はまだ死んでいないのではないか?もう少し様子を見たら生き返るのではないか」という気持ちが湧き上がってくるのを抑えることはできません。だからこそ、周囲がしっかりとサポートしてくれることが必要なのだと思います。

seabose
さて、少し話そうと言いながら長々語ってしまったね。私の母の話は
これで終わりだ。後はお定まりの葬儀と初七日、四十九日と納骨、いろんな窓口に出向いて書類記入とハンコの日々、とにかくもうただただメンドクサイ雑用であっというまに一年が過ぎてしまった。そしてもうすぐ一周忌だよ。

で、知り合いに「介護の末、他界しました」というと、誰もが大変でしたねよく頑張りましたねと言ってくれるが、私は、それほど嫌ではなかったよ。この7年は確かにしんどかった。けど、嫌ではなかった。
これがもし母を施設に預けて、なんてパターンだったら(実際にはそんなお金、うちには無かったけどね)そっちの方がもっと後悔していたと思うから。

そういえば、こんな事があったよ。
母が昏睡し始めた頃、夜中にふらっと別居の兄弟がやってきてね。いつもなら嫁さんと子供たちを連れてくるのに、その時は一人だった。
「顔が見たくなった」と言って。折角だから母のおむつ替えを手伝ってもらう事にしたんだ。父が見守る中、私と兄弟は母の服を脱がせてお尻を拭いたりしたよ。おしっこでずっしりのオムツを持って「超臭い!」と笑っていたなあいつ。その時ふと思ったんだ。

私自身30年前、大学を出てからは仕事の都合で実家を離れて一人暮らしだった。家には正月に帰るくらいでね。でもその前、中学や高校の頃は、この時と同じように父と母と兄弟たちと暮らしていた。あの時が私たち家族が集った最後の夜だったな、とね。

母はその要だった。その中心が亡くなった今、私たち家族は終わったんだと思うよ。もう誰かの子供ではない。兄弟たちは自分新しい家庭で生きていく。私は独りの個人として生きていく。そういう事だし、それでいいのだろう、とね。


とにかく今日で一区切りがついたのだよ。
長々聞いてくれてありがとう。そいじゃ!。

 

ChatGPT
お話を長くしてしまいましたね。私の母の話はこれで終わりです。後は通常の葬儀や初七日、四十九日、そして納骨といった手続きや書類の提出、印鑑の使用など、忙しい雑務が待っていました。あっという間に1年が経ち、もうすぐ一周忌です。

知り合いに「介護の末に他界しました」と伝えると、誰もが大変だったでしょうね、よく頑張ったと言ってくれますが、私はそれほど苦ではありませんでした。確かにこの7年間は大変でしたが、嫌ではありませんでした。もし母を施設に預けていた場合(実際には経済的に難しかったですが)、それこそ後悔していたと思いますから。

そういえば、こんなことがありました。母が昏睡状態に入っていた頃、夜中に別居していた兄弟がふらっとやってきました。いつもなら彼は妻と子供たちと一緒に来るのですが、その時は一人でした。「顔が見たくなった」と言っていました。せっかくだから母のおむつ替えを手伝ってもらうことにしました。父親が見守る中、私と兄弟は母の服を脱がせてお尻を拭いたりしました。おしっこで重たいオムツを持ち上げて、「超臭い!」と笑っていた彼の姿を思い出します。その時、ふと思ったんです。

私自身、30年前に大学を卒業してからは仕事の都合で実家を離れ、一人暮らしをしていました。家には正月に帰るくらいでした。しかし、その前の中学や高校の頃は、この時と同じように父親と母親と兄弟たちと一緒に暮らしていました。あの夜が私たち家族が集まった最後の瞬間だったのだな、と思いました。

母は家族の中心でした。彼女が亡くなった今、私たち家族は終わったのだと思います。もう誰かの子供ではなくなりました。兄弟たちはそれぞれ自分の新しい家庭で生きていくことになるでしょう。私は独りの個人として生きていくことになるでしょう。そういうことですし、それで良いのだと思います。

とにかく、今日で一つの節目が終わりました。長々とお話ししてしまいましたが、お聞きいただきありがとうございました。それでは、さようなら!

 

 

 

※さすがに長すぎたか。最後はさしものChatGPTくんもこちらの話をオウム返しするしかなくなってるものな。すまんね。でもこの話は二度としないから。